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人を相手にせず、天を相手にせよ

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人を相手にせず、天を相手にせよ
天を相手にして、己を尽くし人を咎めず、我が誠の足らざるを尋(たず)ぬべし 

人を相手にしないで常に天を相手にするように心がけよ
天を相手にして自分の誠を尽くし
決して人の非を咎めるようなことをせず
自分の真心の足りないことを反省せよ

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儲け話が持ち込まれたとき
それが道理を踏まえているかどうかを考えてみる

額に汗もせず、苦労もせず、右から左に回していくだけでボロ儲けができるとしたら
そんなことが果たして正しいのかと考えてみる

当時、そういうことを考えた人は本当に少なかったのです
みんなが人を相手にして、儲け話に乗りました

バブルが崩壊したときも同様です
不動産、株式が暴落したとき、みんなたいへんな損をして
不動産や株式を自分に勧めた相手が悪いのだと、人を咎めだしたのです

そうではありません
西郷が「天を相手にして、己を尽くし人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし」
というように、自分が至らなかったから、自分の誠が足らなかったから
こういう失敗をしたと考えるべきであって
それを人のせいにするなど、とんでもないことです

しかし、残念なことながら、実際にはそのように心を高めることができる人は
そう多くはないはずですから、バブルの亡霊は、再び我々の前に姿を現すことになるでしょう

稲盛和夫      南洲翁遺訓より
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