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ベクトルをそろえる


ベクトルをそろえる

人間は、個として生まれ、自由に生きているのですから、
いろいろな発想をする人があってもいいと思います。

組織においても、各人が全く自由な発想のもとに行動し、
それでいて調和がとれているというのが、最高の姿だと思います。

しかし、私の経験からすれば、これは理想であって、
実際のところは力がそろわず、決してうまくいくことはありません。

歴史を見ても、勝手な連中が集まって長く栄えた集団はありません。
集団を構成する、個々の人々の志向が分散してしまい、
大きな力を発揮し続けることができないからです。

そのため、つねに集団のベクトルをそろえておく必要があるのです。
ベクトルをそろえるとは、考え方を共有していこうということです。

人間として考え行動していくための、最もベーシックな哲学をともにし、
それを座標軸に、各人が持てる個性を存分に発揮していこうということなのです。

同好サークルならば、自由な発想と個性の発揮だけでいいでしょう。

しかし、目的を持った集団(会社)であれば、価値観を共有してはじめて、
達成への永続的、集中的な取組みが可能となるのです。

稲盛和夫


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ベクトルをそろえる、とは同じ考え方をするということ
この、考え方を同じにするというのは簡単なようでとても難しい

同じ考え方をしましょう、と言えば
人の考え方まで強制するとは何事だ、と言う人がいます

私が何を考えようが自由ではないかとみな思うのです
しかし、そうではないということです

飛行機会社やホテルでよく経験する例があります
夏休みなのだから買ってくれる人はたくさんいる

いつもの2倍でも売れるのだから、買ってくれる人がいるのなら
3倍の値段で売っていいではないか、という考え方もあれば

いやそうではない、そんなことをして人の足元を見るような商売をすれば
いつかはしっぺ返しがくる、お客様が買いやすい値段にしよう、

という考え方もあります

その考え方をあわせ、ベクトルをそろえておかないと
ある人は2万円と言い、ある人は3万円ということが起こるのです

おいちょっと待て、みんな集まれ、話を聞こう・・・などと
毎回、話し合ってばかりいては集団の力がそがれてしまうのです

働く人はバカらしい時間だと思いますし
お客様は不信感をもつことになるわけです

そういったことが無いようにするためにも
ベクトルをそろえることが大切になるのです

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