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「わが身に引き受ける」鍵山秀三郎


「わが身に引き受ける」鍵山秀三郎


世の中には、せっかく積み重ねてきた努力や苦労を平気で無駄にする人が多くいます。
少しばかり功成り名をとげると、つい倣慢になり初心を忘れがちです。

初心を忘れた人は、かつて自分が受けた仕打ちを
そのまま人に返してしまうことがよくあります。

「いまに見ていろ!」「必ず見返してやる!」という偏向した努力の精神が、
そのような仕打ちにつながっているように思います。

自分が努力の過程で受けた仕打ちを人にしてしまえば、
仕打ちを受けた人の心は荒みます。

さらに、その人は憂(う)さを晴らすという形でまた別の人に仕返しをします。
心の荒みはどんどん伝播(でんぱ)し、広がり、世の中まで荒むようになります。


世の中を荒ませないためには、自分が体験してきた辛い思いを、
自分自身で消化できる人間になることです。

人に押されたら押し返すのではなく、
押されっぱなしで自分のなかにおさめていく。

周囲に決して伝播させない。
ひとりひとりがわが身に引き受けていけば、世の中は必ずよくなります。

仕返しをしているようでは、せっかくの体験が無駄になるばかりです。
もちろん、怒りや悔しさをパネにして努力することも大事なことです。

しかし、度が過ぎると人間の卑しさ、醜さにつながるから気をつけなければなりません。


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人に押されたら押し返すのではなく、
押されっぱなしで自分のなかにおさめていく

そうしている人がいる、と知っただけで救われる気がします

自分もそうしてみようと思えば、理不尽に押された時でも

押し返さずにすみます

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