「ものを頼む」松下幸之助
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■「ものを頼む」松下幸之助
人間は、たとえば人から何か頼まれるというような場合、
いわば“利害によって動く”という面と、“利害だけでは動かない”
という二つの面をもっていると思います。
話をもちかけた人の態度にどこか横柄なところがあったり、
高飛車なところが感じられたりすると、
それが自分にとってどんなに得になる話であっても、
断わってしまうことがあります。
反対に、たとえ自分にとって負担がかかり、損になることでも、
頼む人の態度が非常に丁寧で誠意あふれるものであったなら、
ついついその誠意にほだされて、引き受けてしまうこともある。
お互い人間には、そうした理屈では割り切れないような
微妙な心の働きがあるのではないかと思うのです。
ですから、人にものを一つ頼むにしても、
そうした二つの心の働きのアヤというものをよくわきまえて行動することが大切で、
そのような人情の機微にふれた行き方をお互いに実践することによって、
よりスムーズな人間関係も築かれていくのではないかと思うのです
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人にものを頼むときに、人の気持ち、人のこころの動きに
注意できる人、できない人がいるのかもしれません
でも、人からものを頼まれることはあるわけで
頼まれた時の気持ちは感じているのです
頼まれた時に、いい気持で引き受けたような
そんな頼み方ができればいいのですが・・・
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