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「今日を懸命に生きる」稲盛和夫



私は、長期の経営計画を立てたことはありません。
今日のことさえうまくいかず、明日も分からないのに、十年先が見えるわけがないと思っていたからです。

そのため私は、今日一日を一生懸命に過ごそう、
そして今日一日一生懸命に仕事をし、さらに工夫を重ねれば、明日が見えてくるだろうと考えてきました。

そして、その一日の連続が、五年経ち、十年経つと、
大きな成果になっているだろうというように考えたのです。

どうなるか分からない先のことを言うよりは、
今日一日をパーフェクトに生きることの方が大事だという考えで、

私は今まで研究をし、経営を行ってきました。

その結果、私は「今日を完全に生きれば、明日が見える」ということを断言することができます。
逆説的ですが、この生き方を三十年も続けてきますと、先の変化が見えてきたのです。

これも、「一芸に秀でれば、すべてに通じる」ということなのでしょう。
つまり、一生懸命生きることで万般に通じるものを体得することができるのです。

将来を見通すということは、今日を生きることの延長線上にしかないのです。


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長期の計画を立てることは大切です

事業を長期の視点でみることになるからです


しかし、5年計画を立てて、その計画に執着するあまり

何度も何度も計画の修正に時間を使っても意味がありません


5年先の状況などわかるわけがないからです

予想もつかない未来を案ずるより


まず、今年1年をしっかりとやろう

今月をしっかりとやろう

そして、今日1日をしっかりと仕事をしよう

という考え方がこの今日を懸命に生きるとなるのです


今日1日の積み重ねが明日をつくり、未来をつくるということです

いま、ここ、この時間を大切に生きることが将来につながるということです


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