一点集中こそが最も効果が高い ランチェスター戦略
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一点集中こそが最も効果が高い
一点集中ほど、実際にはされていなくて、しかも効果が高いものありません。
人は一つのことだけをするのは簡単です。
そうすれば集中できて効果的です。仕事の量も質も上がるのです。
ところが現実は、だれでも手を広げたがります。
一つのことだけをやることを少し見下げる傾向があるようです。
さらに、手を広げると、少し華やかに見えて仕事をたくさんしている気がするのです。
しかし実際には、成果が上がらない。
例えば、絞り込むのは①エリア②顧客③商品(どこの、だれに、何を)の3つの視点があります。
わかりやすいのはエリアです。
戦争をする際は、戦線の拡大は非効率、部隊の消耗を意味するといいます。
食糧や武器を運ぶだけでも大変なのです。
これは仕事でも同じです。だから地域を絞って、一点集中することです。
一点集中すると必ず、こう思います。
「本当に大丈夫だろうか?」「ほかの地域をやっていたほうがよかったのではないだろうか?」はっきり言いましょう。大丈夫です!
問題は、①無計画で絞り込んでいないこと②広げすぎて集中できず効率が悪いこと③結果的に顧客接点が少ないことにあるのです。
この問題を解決するのが、絞り込むこと、一点集中することです。
また、仕事をしていてうまくいかない理由の一つは「迷っている」ことです。
あれもこれもと思っている「迷う」時間は仕事の時間ではありません。
でも、現実には「迷ってばかりの人」が多い。
だから、迷いを振り切るためにも、「決断」をして目の前のことに一点集中することです。
ここでやる、この顧客にこの商品で一点集中!。
そう思えた瞬間から、迫力がでます。一点集中こそ迷いを振り切る最善の方法です。
例えば、100回連続で「このトランプなーんだ?」と聞かれるとします。
わかりませんよね、当たり前です。
でも、迷っていても仕方がないとしたらどうするのか?
間違っているかもしれないけれど毎回「ハート!」と答えると迷う時間が少なくなります。
そして、4回に1回は当たる。「ハート」に一点集中です。
仕事や人生にはこれに似たところがある気がします。
どれが正解かわからない、でも答えを出さなければならない。
今の会社でいいのだろうか?この仕事でいいのだろうか?この地域でいいのだろうか?それぞれレベルが違うだけで、同じように迷いが生まれます。
そんな時こそ、一点集中です。
もし、間違っていたとしても、いいじゃないですか。
間違っていたことがわかったことになる。迷ってぐずぐずしている時間より、よほど効果的です。
■【一点集中の継続性】
すべての要求に応えようとするからすべての要求に応えられないのです。
だから、特定の要求に絞って、努力や資源を一点集中することです。
でも仕事ですから全てがうまくいくわけではありません。
ユニクロの柳井さんでさえ「1勝9敗」です。
どこの、だれに、なにを、を絞り込んでも100%正解にはならない。
それでも、ある期間そのことに一点集中して欲しいのです。
例えば、W杯の観戦。私は1974年のドイツ大会から36年間見ています。
W杯の一点集中です。
毎日、毎年見ているわけではない、でも4年に一度の大会を36年ずっと見ているのです。ゴルフのマスターズは毎年、25年間見ています。
一点集中の期間は、「この一時間は、今日1日はこれをやろう」という短いものから、この3カ月は、この1年はと長くなるもの。
そして、30年50年と一生を通じてというものもあります。
一点集中した時間が長いほど価値がでてくるのかもしれません。
だから、この地域でずっとやっている、この業界でずっとやっている、この仕事をずっとやっている、というのは強みです。
他の人が超えづらいのです。
一点集中自体も大切ですが、さらにそれを継続すると力になります。
ちょうど、種を植え、木を育てる感覚と一緒で継続して育てるイメージです。一点集中する事柄の継続にも意味があります。