「判断のものさしを備える」稲盛和夫
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「判断のものさしを備える」稲盛和夫
リーダーは毎日、部下から様々なことで相談を受け、決断しています。
また家に帰っても、家族から相談を受け、判断をしていることでしょう。
判断をするということは、問題を自分の中の‘ものさし’と照らし合わせて決めるということです。
しかし中には、ものさしを持ち合わせていない人を見受けます。
自分の尺度がないために、世間の常識や先例、
他人の助言に自らの判断を委ねてしまっているのです。
また、得手勝手なものさしを持っている人がいます。
自分にとって損か得かということが判断の基準なのです。
基準は確かに持っているのですが、利己的な判断をしてしまうのです。
人生は、ひとつひとつの判断の集積で成り立っています。
正しい判断がなされていれば、素晴らしい人生を送ることができるでしょう。
そのためには、ものさしとなるべき哲学を持たねばなりません。
その哲学とは、公正、正義、誠実といった、人間としての道理に基づいた考え方のことをいいます。
これを、判断の基準、ひいては人生のものさしとしていかなければなりません。
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世間ではこうなっているから、これでいいだろう
という判断をしてしまう場合がよくあります
例えば、新聞やテレビでいっているからそうなんだ、と思う
しかし、事実は違う
減価償却は10年
でも、実際は10年もたない
在庫を1億円と計上する
しかし、実際にはそんな価値がない
ん?おかしいではないか?と思ったら直せばいい
しかし、面倒だとか、まあちょっとこのままでいい
などといった心理が働き
正しい判断ができなくなっていくようです
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