「心が偉大な業績を生む」稲盛和夫
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私は、人の心をベースにした経営を行ってきました。
言い換えれば、どのようにすれば、
強固で信頼しあえる心の結びつきというものを
企業内において実現できるかということに、
焦点を絞って経営を進めてきました。
愛されるためには愛さなければならないように、
心をベースにした人間関係を築くには、
素晴らしい心の持ち主に集まってもらえるような素晴らしい心を、
経営者自らが持たねばなりません。
そう考え、私は経営者としてのわがままを自戒しています。
私心をなくして、社員が心を寄せてくれる会社のために命をかける、
というくらいの気持ちで仕事をしています。
確かに人の心ほど、はかなく移ろいやすく頼りないものもありません。
しかし、世の中でこれくらい強固で重要なものもないのではなかろうかと思います。
歴史をひもといてみても、
人の心の結びつきがもたらした偉大な業績は枚挙にいとまがありません。
また逆に、人心の荒廃が、
集団の崩壊をもたらした例も我々は数多く知っています。
心は心を呼ぶということを忘れてはなりません。
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こころをベースとした経営
こころのベクトルがそろった会社ほど強いものはなく
こころのベクトルがそろわない会社ほど弱いものはない
社長と社員のこころが離れていれば会社はダメになる
しかし、同じ会社でも社長と社員のこころが一つになれば
業績は急激に回復する
そのために、社長は自分自身のわがままを抑えて
経営に自分の身を捧げることが大切
つまり、社長が会社に命を懸けると決心し
こころをベースとした経営をすると
その会社、組織が偉大な業績を生むようになる
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