「知識労働者の確保」P・F・ドラッカー
・
「知識労働者の確保」P・F・ドラッカー
知識労働者を惹きつけ留まってもらうことが、人事の中心課題となった。
ここにおいて何が役に立たないかは明らかである。
金で釣ることである。
アメリカではこの一〇年二〇年というもの、多くの企業が知識労働者を惹きつけ留めておくために、
ボーナスとストックオプションを使ってきた。
そして、失敗してきた。
業績が悪化すればボーナスは減り、株価が下がればストックオプションに意味がなくなる。
そのとき、本人もその配偶者も裏切られたことを知る。
知識労働者にとっても報酬は大事である。
報酬の不満は意欲をそぐ。しかし、意欲の源泉は別のところにある。
知識労働者はいつでも辞められることを知っている。
働く場を変わる能力をもち、自信をもつ。
したがって、ボランティアのように扱い、マネジメントしなければならない。
知識労働者にとって重要なことは、
第一に、組織が何をしようとしており、どこへ行こうとしているかである。
第二に、責任を与えられ、かつ 凶己実現することである。
そのためには適した仕事に配置されることである。
第三に、継続学習と継続訓練の機会をもつことである。
第四に、敬意を払われることである。
とくに、自らの専門分野が敬意を払われることである。
第五に、その専門分野では自らが決定を行なうことである。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
株価が下がればストックオプションに意味がなくなる。
そのとき、本人もその配偶者も裏切られたことを知る。
ストックオプションをもらった時はうれしいが
株価が下がれば裏切られたと思うのが人のこころ
働く者のモチベーションは
組織のミッションがハッキリとしていて
自ら権限と責任を持ち、学び続ける環境があり、リスペクトされていること
さらに、その組織にウソがないこと
陰でこズルい策を弄さないこと
人として正しい判断をトップがしていること
がベースに必要
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−