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後継者選び 聖人 愚人 君子 小人



是の故に才徳全尽ぜんじんを之れ聖人と謂ひ、才徳兼亡けんぼうを之れ愚人と謂ふ。 
徳の才に勝る、之を君子と謂ひ、才の徳に勝る、之を小人と謂ふ。 

凡およそ人を取るの術、苟いやしくも聖人君子を得て之に與あずからず、其の小人を得る與よりは愚人を得るに若しかず。 
何ぞ則ち君子は才を挟んで以て善を為し、小人は才を挟んで以て悪を為す。 

才を挟んで以て善を為すは、善の至らざる無からん。 才を挟んで以て悪を為すは、悪の亦た至らざる無からん。 

現代語訳・抄訳

この才と徳が相俟って見事に調和して大いに発達を遂げているものを聖人と謂い、才も徳も見る影無しを愚人と謂うのである。 

徳が才に勝れているものを君子とし、才が徳に勝るを小人と謂うことになる。 人を用いる際に重要なことは、聖人君子を得て任用するに越したことはないが、それが叶わぬならば小人を用いるよりは才無くとも愚人に任せた方がましだということである。 

なぜならば、才を挟んで善を為すのは徳の力であり、小人は徳が薄い故にその才に溺れて必ずや悪を為すに至るからである。 
才を用いて善を為せば、必ずや善は成り、才を用いて悪を為せば、これもまた必ずや悪が成る。 

資治通鑑-周紀[威烈王][10]

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■後継者選び、後継社長に必要なもの

聖人 =才も徳もある人

愚人 =才も徳もない人


君子 =徳が才に勝れる人

小人 =才が徳に勝れる人

人を用いる時に重要なことは、小人よりも愚人の方がまし小人は徳が薄いために、才におぼれて悪をなすから

つまり、才がなくとも徳のある、人間性のいい人を後継者、社長に選ぶことが大切


トップが心を高め、自らの器を大きくすると、人が育ち、会社を伸ばせる


稲盛和夫氏 盛和塾講話より

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