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13の徳目 家訓 掟 心得 遺訓 

■ フランクリン13の徳目 家訓などの価値観.pdf


■フランクリン 13の徳目


節制 飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。

沈黙 自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。


規律 物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。

決断 なすべきをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。


節約 自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。

勤勉 時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。


誠実 詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出だすこともまた然るべし。

正義 他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。


中庸 極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。

清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。


平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。

純潔 性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これにふけりて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。


謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。


ベンジャミンフランクリン 

アメリカ合衆国建国の父の一人自らの信念を十三の徳目にまとめた。

彼は毎週、一週間を徳目の一つに捧げて、年に4回この過程を繰り返した


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■最期に書いた息子への家書

息子へ
おまえにこの手紙を書いたのには3つの理由がある。


1. 人生は幸福も災難も無常だ。いつ死ぬかは分からないので早めに言っておきたい。
2. 私はおまえの父だ。私が言わなければ、誰も言ってくれない。
3. この手紙は私の悲惨な失敗体験から得たものばかりで、おまえの人生に役立つだろう。
今後の人生において、以下のことをよく覚えてほしい。


(1)おまえを悪く扱う人のことを気にしない。私とお前の母親を除けば、誰もおまえによくしてあげる義務はない。だからおまえによくしてくれる人を必ず大切にし、その人への恩を忘れてはならない。


(2)世の中には、居なければ困る人は存在しない。所有しなければ困る物は存在しない。お前が愛しているすべてを失っても人生は何とかなるものだ。

(3)命は短い。今日も浪費しているこの命は、明日にはもう消えるかもしれない。命を大切にしたいのであれば、命を楽しむ時間を増やすとよい。長生きよりも早く楽しむことが大切だ。

(4)愛情は一種の感覚に過ぎない。時間や心境と共に変化する。最愛の人がおまえから離れた場合、慌てずに時間を待つがいい。時間がおまえの心を洗い清め、おまえの苦痛を和らげてくれる。恋に憧れ過ぎないこと。失恋を悲しみ過ぎないこと。

(5)確かに多くの成功者はあまり勉強していない。しかし、これは勉強しなくても成功できることを意味しない。勉強で獲得した知識はおまえの武器だ。人はゼロから富を築くことができるが、何の武器も持たないと無理だ。これを絶対覚えておくのだ。

(6)私の老後はおまえに頼るつもりはない。おまえの老後は私に頼れる訳がない。おまえが成人して独立した時点では、私の責任は終わった。今後、バスに乗るのかベンツに乗るのか、春雨スープを飲むのかフカヒレスープを飲むのかそれは、全部おまえ自身の責任だ。

(7)おまえは自分に信用を守ることを要求できるが、同じことを他人に要求できない。おまえは人に優しくすることができるが、同様なことを人に期待してはいけない。おまえが他人を扱うように、他人がおまえを扱うとは限らない。これを理解できないと人生は苦痛が溜まるばかりだ。

(8)私は26年間、宝くじを買ってきたが、未だに三等賞にも当たっていない。リッチになりたいならば努力して仕事せよということだ。この世にはただのランチなどない。

(9)おまえと私は一回限りのご縁だ。お互いの縁がいつまで続くかは分からないが、共に過ごす時間を大切にしよう。お互い愛があろうがなかろうが、来世にもう出逢うことはない。


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■家訓   守るべきものとしてその家に伝わる戒めや教え

■三井家 家訓  

1.単木は折れやすく、材木は折れ難し。汝ら相協戮輯睦して家運の強固を図れ。

2.各家の営業より生じる総収入は、一定の積立金を引去りたる後、始めてこれを各家に分配すべし。


3.各家の内より一人の年長者をあげ、老八分と称してこれを全体の総理たらしめ、各家主は皆老八分の命を聞くべきものとする。

4.同族は相争うなかれ。


5.堅く奢侈を禁じ、厳しく節倹を行うべし。

6.名将の下に弱卒なし。賢者能者を登用するのに最も意を用いよ。舌に不平怨嗟の声なからしむように注意すべし。


7.主人はすべて一家のこと、上下大小の区別なく、すべてに通じる事に心がけるべし。

8.同族の小児は、一定の年限内においては、他の店員待遇をなし、番頭・手代の下に労役せしめて、決して主人たるの待遇をなさしめたるべし。


9.商売は見切り時の大切なるを覚悟すべし。

10.長崎に出て、外国と商売取り引きすべし。


■三菱綱領 


1.小事にあくせくするものは大事ならず、よろしく大事業を経営するの方針を執るべし                    

2.一度着手した事業は必ず成功を期せよ

3.決して投機的の事業は企てるなかれ

4.国家的観念を以て全ての事業に当たれ

5.奉国至誠の赤心は寸時も忘れるべからず

6.勤倹身を持し、慈恵人を待つべし

7.よく人柄技能を鑑別し、適材を適所に用いよ

8.部下を優遇し、事業上の利益は成るべく多く彼等に分与すべし


9.創業は大胆に、守勢には小心なれ


■住友家 家訓 


1.主務の権限を越え、専断の所為あるべからず。

2.職務により自己の利を図るべからず。


3.一時の機に投じ、目前の利に走り、危険の行為あるべからず。

4.職務上過誤、失策、怠慢、疎漏なきを要す。


5.職務上に係り許可を受けずして、他より金銭物品を受領し又は私借(ししゃく)すべからず。

6.名誉を害し、信用を傷つくるの挙動あるべからず。


7.私事に関する金銭の取引その他証書類には各店、各部の銘柄をもちうべからず。

8.廉恥を重んじ、貧汚(どんお)の所為あるべからず。


9.自他共同して他人の毀誉褒貶(きよほうへん)に関して私議すべからず。

10.機密の事を漏洩すべからず。


11.わが営業は信用を重んじ、確実を旨とし、もって一家の強固隆盛を期す。

12.わが営業は時勢の変遷・理財の得失をはかり、弛張興廃(ちかんこうはい)することあるべしといえども、いやしくも浮利に走り軽進すべからず。

13.予州別子銅山の鉱業は我が一家累代の財本にしてその業の深長は実に我が一家の隆衰に関す。よろしく旧来の事跡に徹して将来の便宜をはかり、ますます盛大ならしむべきものとす。

■安田家家訓 

主人は一家の模範なり。我よく勤めならば衆なんぞ怠らん。


我よく倹ならば衆なんぞおごらん、

我よく公ならば衆なんぞあえて私せん

我よく誠ならば衆なんど悪らん


■竹中工務店 「社是」 (1610年創業)

 正道を覆み、信義を重んじ堅実なるべし

勤勉業に従い職責を全うすべし


研鑽進歩を計り斯道に貢献すべし

上下親和し共存共栄を期すべし


■豊田佐吉 

一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし

一、研究と創造に心を致し、常に時流運異先んずべし

一、華美を戒め、質実剛健たれ
一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし

一、神仏を崇拝し、報恩感謝の生活を為すべし

■トヨタ基本理念


1. 内外の法およびその精神を遵守し、オープンでフェアな企業活動を通じて、国際社会から信頼される企業市民をめざす

2. 各国、各地域の文化・慣習を尊重し、地域に根ざした企業活動を通じて、経済・社会の発展に貢献する


3. クリーンで安全な商品の提供を使命とし、あらゆる企業活動を通じて、住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組む

4. 様々な分野での最先端技術の研究と開発に努め、世界中のお客様のご要望にお応えする魅力あふれる商品・サービスを提供する


5. 労使相互信頼・責任を基本に、個人の創造力とチームワークの強みを最大限に高める企業風土をつくる

6. グローバルで革新的な経営により、社会との調和ある成長をめざす


7. 開かれた取引関係を基本に、互いに研究と創造に努め、長期安定的な成長と共存共栄を実現する


「どのような会社でありたいか」という経営理念をまとめたものが「トヨタ基本理念」

基本理念の実践するうえで共有すべき価値観や手法を「トヨタウェイ」

「トヨタ行動指針」「ルールを守り誠意ある行動を行う」ための基本的な心構え


■金剛組  578年創業で世界最古の企業


「お寺お宮の仕事を一生懸命やれ」

「大酒はつつしめ」

「身分にすぎたことをするな」

「人のためになることをせよ」


■徳川家康 遺訓 


人の一生は重き荷を負って遠き道を行くが如し、

急ぐべからず不自由を常と思えば不足なし


心に望み起こらば困窮したる時を思い出すべし

堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思え


勝つことばかり知りて負くることを知らざれば、

害その身に至る己を責めて人を責むるな


及ばざるは過ぎたるに勝れり


■伊達政宗の家訓(遺訓)  

仁に過ぐれば弱くなる。

義に過ぐれば固くなる。


礼に過ぐればへつらいとなる。

智に過ぐれば嘘をつく。


信に過ぐれば損をする。

気長く心穏やかにして、万に倹約を用いて金銭を備うべし。


倹約の仕方は不自由を忍ぶにあり。

この世に客に来たと思えば何の苦もなし。


朝夕の食事うまからずともほめて食うべし。

元来客の身なれば好き嫌いは申されまじ。


今日の行をおくり、子孫兄弟によく挨拶をして、娑婆のお暇申すがよし


■上杉謙信公家訓16ヶ条

「宝在心」


一、心に物なき時は心広く体 泰(やすらか)なり  (物欲がなければ、心はゆったりとし、体はさわやかである)
一、心に我儘なき時は愛敬失わず  (気ままな振舞いがなければ、愛嬌を失わない)


一、心に欲なき時は義理を行う  (無欲であれば、正しい行い、良識な判断ができる)
一、心に私なき時は疑うことなし  (私心がなければ他人を疑うことがない)


一、心に驕りなき時は人を教う  (驕り高ぶる心がなければ、はじめて人を諭し教えられる)
一、心に誤りなき時は人を畏れず  (心にやましい事がなければ、人を畏れない)

一、心に邪見なき時は人を育つる  (間違った見方がなければ、人が従ってくる)
一、心に貪りなき時は人に諂(へつら)うことなし  (貪欲な気持ちがなければ、おべっかを使う必要がない)

一、心に怒りなき時は言葉和らかなり  (おだやかな心である時は、言葉遣いもやわらかである)
一、心に堪忍ある時は事を調う  (忍耐すれば何事も成就する)

一、心に曇りなき時は心静かなり  (心がすがすがしい時は、人に対しても穏やかである)
一、心に勇みある時は悔やむことなし  (勇気を持っておこなえば、悔やむことはない)

一、心賤しからざる時は願い好まず  (心が豊かであれば、無理な願い事をしない)
一、心に孝行ある時は忠節厚し  (孝行の心があれば忠節心が深い)

一、心に自慢なき時は人の善を知り  (うぬぼれない時は、人の長所や良さがわかる)
一、心に迷いなき時は人を咎めず  (しっかりした信念があれば、人を咎めだてしない)

■什の掟 会津藩


一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ

二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ


三、虚言をいふ事はなりませぬ

四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ


五、弱い者をいぢめてはなりませぬ

六、戸外で物を食べてはなりませぬ


七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ

ならぬことはならぬものです

 意:什(じゅう)は、会津藩における藩士の子弟を教育する組織。同様の組織に薩摩藩の「郷中」がある

■日新館の心得


会津藩士の子弟は10歳になると入学する「日新館の心得」   

一、毎朝、早く起きて顔や手を洗い、歯を磨き、髪の毛を整え、衣服を正しく着て、父母に朝のご挨拶をしなさい。 そして、年齢に応じて部屋の掃除をし、いつお客様がお出でになってもよいようにしなさい。

一、 父母や目上の方へ食事の世話、それからお茶や煙草の準備をしてあげなさい。父母が揃って食事をする時は、 両親が箸を取らないうちは子供が先に食事をしてはいけません。理由があって、どうしても早く食べなければならない時は、 その理由を言って許しを得てから食事をしなさい。

一、 父母が家の玄関を出入りなさったり、あるいは目上の方がお客様として玄関にみえられた時、お帰りになる時は、 送り迎えをしなければいけません。

一、 外出するときは、父母に行き先を告げ、家に帰ったならば只今戻りましたと、挨拶をしなさい。 すべて何事もまず父母にお伺いをし、自分勝手なことをすることは許されません。

一、 父母、目上の方と話をする場合は、立ちながらものを言ったり、聞いたりしてはなりません。 また、いくら寒いからといって自分のふところの中に手を入れたり、暑いからといって扇を使ったり、衣服を脱いだり、衣服の裾をたぐり上げたり、 そのほか汚れたものを父母の目につく所に置くようなことをしてはいけません。

一、 父母、目上の方々から用事を言いつけられた時は、つつしんでその用件をうけたまわり、そのことを怠らないでやりなさい。 自分を呼んでおられる時は、速やかに返事をしてかけつけなさい。どのようなことがあっても、その命令に背いたり、親を親とも思わないような返事をしてはいけません。

一、 父母が寒さを心配して、衣服を着るようにおすすめになったら、自分では寒くないと思っても衣服を身につけなさい。 なお、新たに衣服を用意してくださった時は、自分では気に入らないと思っても、つつしんでいただきなさい。

一、 父母が常におられる畳の上には、ほんのちょっとしたことでも上がってはいけません。 また、道の真ん中は偉い人が通るところですから、子どもは道の端を歩きなさい。そして、門の敷居は踏んではいけないし、 中央を通ってもいけません。ましてや、藩主や家老がお通りになる門はなおさらのことです。

一、 先生または父母と付き合いがある人と途中で出会った時は、道の端に控えて礼をしなさい。 決して軽々しく行き先などを聞いてはいけません。もし、一緒に歩かなければならない時は、後ろについて歩きなさい。

一、 他人の悪口を言ったり、他人を理由もないのに笑ったりしてはいけません。あるいはふざけて高い所に登ったり、 川や池の水の深い所で危険なことをして遊んではいけません。

一、 すべて、まず学ぶことから始めなさい。そして、学習に際しては姿勢を正し、素直な気持ちになり、 相手を心から尊敬して教わりなさい。

一、 服装や姿かたちというものは、その人となりを示すものであるから、武士であるか、町人であるかがすぐわかるように、 武士は武士らしく衣服を正しく整えなさい。決して他人から非難されるようなことのないようにしなさい。 もちろん、どのように親しい間柄であっても、言葉づかいを崩してはいけません。また、他の藩の人たちに通じないような、下品な言葉づかいをしてはいけません。

一、 自分が人に贈り物をする時でも、父がよろしく申しておりました、と言いそえ、また、贈り物をいただいた場合は、 丁寧にお礼を述べながら父母もさぞかし喜びますと言いそえるようにしなければなりません。すべてに対して父母をまず表に立てて、 子が勝手に処理するのではないことを、相手にわかってもらえるようにしなければなりません。

一、 もしも、父母の手伝いをする時は、少しでも力を出すのを惜しんではいけません。まめに働きなさい。

一、 身分の高い人や目上の人が来た場合には、席を立って出迎え、帰る時も見送りをしなければなりません。 それにお客様の前では、身分の低い人はもとより、犬猫にいたるまで決してしかり飛ばしてはいけません。また、目上の人の前で、ものを吐いたり、 しゃっくりやげっぷ、くしゃみやあくび、わき見、背伸び、物に寄りかかるなど、失礼な態度に見えるような仕草をしてはいけません。

一、 年上の人から何かを聞かれたならば、自分から先に答えないで、その場におられる方を見回して、 どなたか適当な方がお出でになっていたら、その方に答えてもらいなさい。自分から先に、知ったかぶりをして答えてはいけません。

一、 みんなで集まってわいわいお酒を飲んだり、仕事もしないで、女の人と遊ぶいかがわしい場所に出かけるのを楽しみにしてはいけません。 特に男子は、年が若い頃は女子と二人だけで遊びたい本能をおさえることは、なかなか難しいとされています。

からといってそのような遊びを経験し、癖ともなれば、それこそ一生を誤り、大変不名誉な人生を送ることになりかねません。 だから、幼い頃から男と女の区別をしっかりし、女子と遊ぶ話などしないことが大切です。

あるいは、下品な言葉を発して回りの人を笑わせたり、 軽はずみな行いをしてはいけません。なお、喧嘩は自分で我慢ができないから起こるものであって、何事も辛抱強く我慢して喧嘩をしないように、いつも心掛けなさい


■郷中教育


嘘を言うな

負けるな

弱いものいじめをするな 

武士道の義を実践せよ

心身を鍛錬せよ質実剛健たれ
などからなる価値観


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