「知識労働の細分化」P・F・ドラッカー
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知識労働は細分化されざるをえない。
知識労働は専門的である。
あまりに専門的であるがゆえに、ほとんどの組織において細分化されざるをえない。
したがって、知識労働者を基盤とする組織にとっては、
それら細分化された専門知識をいかにマネジメントするかが大きな謀題となる。
そこで病院は、高度に専門化した知識労働者をマネジメントし、配置し、
満足させるために、仕事をアウトソーシングし、雇用業務代行会社を使い、人材派遣会社を使う。
今日の病院こそ、知識労働の細分化によってもたらされた一大マネジメント複合体である。
ベッド数三〇〇の中堅病院さえ、直接間接に三千人もの人が働いている。
その半数は何らかの分野での知識労働者である。
大きな部門は看護と管理の二つだけである。
医療技術の専門分野は三〇種を越える。理学療法、各種検査、ケースワーカー、
腫蕩治療、外科手術、睡眠治療、超音波検査、その他諸々の知識労働である。
これらすべてをマネジメントする病院は、今日の組織のなかでも際立って複雑な存在である。
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マネジメントとは管理ではない
組織の使命を果たし、人を生かし、社会に貢献すること
組織として成果を上げるときに、最もマネジメントが難しい組織の一つが病院
多数の専門家がいて、トップはその技術や専門知識をすべて知ることができない
専門分野が細分化されるためである
そして、何か起こった時に、専門の技術者の発言を信じるしかない
企業のトップであれば、IT技術、ファイナンス、海外の現地の状況など
知ろうとすれば数年かかるものがある
その専門性を持った人たちをマネジメントすることが
これからの経営には必要となってくる
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