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社是と社訓の違いをわかりやすく説明すると

社是と社訓の違いをわかりやすく説明すると

・社是、社訓の違い

三菱重工とヤマトの社是、社訓

・理念、社是、社訓、信条

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・社是、社訓の違い

 

社是 社訓と言いますが

社是 社訓の違いはなんでしょう?

 

社是 社訓を辞書で引くと・・・

 
社是=会社や結社の経営上の方針・主張。また、それを表す言葉

 

社訓=その会社で、社員が守るべき基本的な指針として定めてあること
   

社是 社訓の「是」と「訓」を漢和辞典を引くと
 

是:正しいことの意、真っすぐなさじを表した文字
訓:おしえ、すじを通した言葉の意
  

つまり
 

【 社是 】=会社での正しいとされること


【 社訓 】=会社での教え

 

社是とは会社が「是」とするもの 正しいとすること

是非の是です

 

社訓とは会社が「訓示」とするもの

こういう考えだよというもの

 

社是 社訓

これが、社是 社訓の違いです

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【質問】 社是と社訓はどう違うのでしょうか?


この質問に答えられるだけでも経営理念について詳しい人だと思います。

他にも、「経営理念と信条は何が違うのですか?」
「クレドとウェイはどっちが強い意味なのでしょう?」など、

さまざまな疑問があると思うので、ここでも言葉の定義をきちんとしておきましょう。


社是=会社が是(正しい)とするもの
社訓=会社で守るべき教え(訓は教えの意)、会社の教訓

信条=信ずる道理(条は筋の意味)
モットー=(イタリア語)方針、信条、スローガン


スローガン=(英語)理念や目的を、簡潔に言い表わした覚えやすい句
クレド=(ラテン語)「志」「信条」「約束」を意味する言葉

ウェイ=(英語)道、やり方、方向性、価値観
行動指針=どのように行動するかの基本となる方針

ミッション=使命、重要な任務、命を捧げる覚悟があるもの、ブレないもの


ビジョン=将来の構想、展望、自社が目指す姿
バリュー=価値観、価値基準、判断基準


「社是と社訓は同じ」と言う人もいますが、
より正確に考えると、社是と社訓は違うものなのです。

次の実例で具体的な違いを見てみましょう。


三菱重工とヤマトの社是、社訓


【三菱重工業「社是」】

一、顧客第一の信念に徹し、社業を通じて社会の進歩に貢献する。
一、誠実を旨とし、和を重んじて公私の別を明らかにする。
一、世界的視野に立ち、経営の革新と技術の開発に努める。

【ヤマトホールディングス「社訓」】

一、ヤマトは我なり
一、運送行為は委託者の意志の延長と知るべし
一、思想を堅実に礼節を重んずべし


三菱重工業の場合は「社是」ですから、会社が是(正しい)とするものです。
ここには3つの是があります。

3つの文章を要約すると、貢献することが是、和を重んじることが是、
技術の開発に努めることが是、つまりそれが会社として正しいことといっています。

ヤマトホールディングスの場合は「社訓」ですから、

会社で守るべき教え、教訓となります。
 

3つの文章は「こうするべし」という教えとなっています。

とくに1つ目(ヤマトは我なり)は、
「自分自身=ヤマトという意識を持ちなさい」という思いであり、教えです。

この教えというものが社訓となります。

したがって、三菱重工業の社是を「社訓」に変えたり、
ヤマトホールディングスの社訓を「社是」にしたりすると、

それぞれ3つの文章が少しおかしい感じがすることに気づくと思います。

たとえば、三菱重工業の社是の3つ目

(世界的視野に立ち、経営の革新と技術の開発に努める)は、
 

社是(会社が是とするもの)であっても

社訓(会社で守るべき教え)ではないということです。


経営理念の考え方・つくり方」坂上仁志(さかうえひとし)著より

もう少しお話しすると

【三菱重工業「社是」】の文章の最後は

一、貢献する。
一、明らかにする。
一、開発に努める。

 

つまり、このことが会社の「是」です

これが正しい!と思っている

 

貢献するのは、正しいよ

開発に努めるのは、正しいよ、と言っている

 

言葉を変えると

貢献しないのは、正しくないよ

開発に努めないのは、正しくないよ、と言っている

 

「是」だからです

 

【ヤマトホールディングス「社訓」】の文章の最後は

一、我なり
一、知るべし
一、重んずべし

 

つまり、このことが会社の「訓」です

 

「訓」には、教えの意がありますので

〜である、〜すべし、という表現になります

 

ヤマトが自分だと思いなさいよ

礼節を重んじなさいよ

と、言っている

 

「訓」だからです

 

もう一度、「社是」と「社訓」を読んでみてください

 

【三菱重工業「社是」】

一、顧客第一の信念に徹し、社業を通じて社会の進歩に貢献する。
一、誠実を旨とし、和を重んじて公私の別を明らかにする。
一、世界的視野に立ち、経営の革新と技術の開発に努める。

【ヤマトホールディングス「社訓」】

一、ヤマトは我なり
一、運送行為は委託者の意志の延長と知るべし
一、思想を堅実に礼節を重んずべし

 

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・理念、社是、社訓、信条 

   
理念、社是、社訓、信条・・・とたくさんの言葉があり、

定義があり、わかりづらいので言葉を整理してみましょう。

理念=ある物事についての、こうあるべきだという根本の考え
社是=会社の経営上の方針、会社が是(正しい)とするもの

社訓=会社で守るべき教え
信条(クレドー)=信ずる道理(クレドーは我信ずの意味)

ここで、言葉の意味を理解しておくと覚えやすくなります。

理念=念ずる理(ことわり)道理、すじ
是=ことの是非の是、良い悪いの判断で「良い」とすること

訓=言+川で、言葉を川のように筋を通した説明、教えの意
信条=信ずる条理、条はすじ、道理の意味

モットー=(伊)方針、信条、標語、スローガン

これらの言葉も広い意味では、経営理念であり、会社の考え方です。

「社長、ウチの会社では何を良しとするのですか?」と聞かれた時、


「ウチの会社では人として正しいことをする」
であればそれが社是となります。


「会社では倹約すべし」という訓示は社訓となり
「品質が信頼を作ると私は信じているよ」は信条となり

「マナーを大切に!がモットーです」はモットーとなるのです。

さて、ここまでくると何かみな同じような気がしてくるかと思います。
その通りです。

理念、社是、社訓、信条、モットーの考え方は重なり合っています。
厳密に言えば違いますが、その根本はやはり、「考え方」なのです。

こうあるべきだという考え、これが正しいと思うこと、
親がこう教えてくれたということ、僕はこれを信じているということ、

そういった強い思いが経営理念なのです。

あなたの思いの集大成のことなのです。


日本一わかりやすい経営理念のつくり方  坂上仁志(さかうえひとし)著より

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・社是、社訓の違い

三菱重工とヤマトの社是、社訓

・理念、社是、社訓、信条

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質問を頂きました

 

社是=会社として進んでいく方向性や目標で、社内外に発信するもの

 

社訓=社員一人一人に会社が伝えている教訓的なもので、

基本的には社内のみで発信されるもの


という認識はあっていますか?

 

回答

 

社是とは会社が是とするもの

是々非々で考えた時の是なので、会社が良いとすること

 

社訓とは 会社の教訓

ただそれだけであって、

 

どちらかが、社外に発信される、社内に発信される

というものではありません

 

両方の意味を持つ、という解釈が一番いいと思います

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・もう一歩進んで学ぶならこちら

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