ランチェスター戦略 ランチェスター法則 3分でわかるランチェスターのまとめ
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ランチェスター戦略 ランチェスター法則 まとめ
ランチェスター戦略とは何か?
【 ランチェスター第一法則 】とはどんなものか?
【 ランチェスター第二法則 】とはどんなものか?
【 ランチェスター法則からわかること 】
【 弱者と強者の定義 】
【 弱者の戦略と強者の戦略はまったく違う 】
ビジネスは市場原理に基づいた競争ですから、強者が勝ち弱者は負けます。
その時、弱者が強者に勝つにはどうしたらいいのか?
その競争戦略の原理原則こそが、このランチェスター戦略なのです。
つまり、弱者が強者に勝ち、逆転する、必勝のルールがランチェスター戦略です。
ランチェスター戦略とは
① ランチェスター法則と
② ランチェスター戦略方程式より導き出された、販売戦略・競争戦略のことです。
まず、①ランチェスター法則とは何か?について
ランチェスター法則とは、1868年ロンドンで生まれたエンジニア、フレドリック・ウィリアム・ランチェスターが導き出した、
「質*量」で表わされる、戦争における戦闘法則のことです。
ランチェスター氏はガソリンエンジンの研究から始まり、自動車を作るエンジニアとなり、
航空工学、飛行機の研究も行うほどの、ある種の天才です。
彼が46歳の時に起こった第一次世界大戦での戦闘機、兵力数とその損害量について研究し、
そこに二つの法則性があることを発見します。
その二つの法則が、ランチェスターの第一法則と第二法則なのです。
弱者の戦略と強者の戦略は違うという、基本法則がここから導き出されます。
■【 ランチェスター第一法則 】とはどんなものか?
ランチェスター法則とは、まったく違う状況を仮定した2つの法則で成り立ちます。
それがランチェスターの第一法則と第二法則です。
そのうちの一つ【ランチェスター第一法則】は
局地戦、接近戦、一騎討ち(1対1の戦い)の場合に当てはまる損害量の法則です。
これは互いに刀をもって戦うような、
一人で一人しか狙い撃ちできない戦い方の状況で成り立つものです。
これを別名「一騎討ち」の法則と呼びます。
ランチェスター第一法則に当てはまる状況から導き出される結論は
戦闘力=武器効率E(質)*兵力数(量)
つまり、ランチェスター第一法則においては、戦闘力は「質*量」で表されます。
例えば、M軍が5名、N軍が3名で、刀や槍で戦うような1対1の戦いのとき、
武器効率Eが同じなら損害量は同じ。
従って、武器効率=刀の性能(例・刀の長さ)が同じ時、
M軍5名、N軍3名が戦えば、M軍、N軍ともに3名の損害を出し、
兵力が多いM軍が2名を残して勝つということです。
武器効率が同じなら、戦闘力は兵力数に比例することになります。
■【 ランチェスター第二法則 】とはどんなものか?
では、もう一つの法則である【ランチェスター第二法則】とはどういうものか、それは
広域戦、遠隔戦、確率戦(集団対集団の戦い)の場合に当てはまる損害量の法則です。
機関銃のような一人が多数を攻撃できる、近代兵器(確率兵器)を使った状況で成り立ちます。
これを「集中効果の法則」「二乗の法則」とも呼びます。
ランチェスター第二法則に当てはまる状況から導き出される結論は
戦闘力=武器効率*兵力数2(二乗)
つまり、ランチェスター第二法則においては、戦闘力は「質*量(二乗)」で表されます。
多数が多数を攻撃する近代的な戦いでは、このランチェスター第二法則が適用されます。
ランチェスター第二法則にしたがえば、武器効率が同じとすれば、
戦闘力は兵力数の二乗に比例するとなります。
先ほどと同じ、M軍が5名、N軍が3名で、
今度は「機関銃」で撃ち合う戦いのとき、状況は変わります。
武器効率Eが同じでも、損害量が二乗比になるわけです。
損害量は、M軍が1/5であたる攻撃を3人から受け、
N軍は1/3であたる攻撃を5人から受けることになります。
この損害量を通分して比率を出すと、
損害量はM軍:N軍=9:25=3の二乗:5の自乗になるのです。
ここから言えることは、近代戦の集団戦闘、広域戦の場合、
兵力数が多い方が圧倒的に有利であり、
弱者はいくら頑張っても勝つことはできない、ということです。
逆に言うと、ランチェスター第二法則が適用される、
広域戦、遠隔戦、確率戦(集団対集団の戦い)の場合には、
弱者は必ず負けるので強者と戦ってはいけないということです。
■【 ランチェスター法則からわかること 】
ランチェスター法則で重要な点はどういう場合の戦闘が第一法則に支配され、
どういう場合の戦闘が第二法則に支配されるかを明確に結論付けた点にあります。
ランチェスター第一法則は
① 局地戦=狭いところ、敵の兵力数が見えるような場合
② 接近戦=近くで戦う場合
③ 一騎討ち=1対1でしか対戦できないような武器を使った戦闘の場合
に適用される
ランチェスター第二法則は
① 広域戦=敵が視界に入らないような広い場所での場合
② 遠隔戦=遠くで戦う場合
③ 確率戦=一人が複数を攻撃できる武器を使った場合
に適用される
と言うように明示した点が、戦略の展開上非常に重要となります。
そして、ランチェスター法則からいえることはこれです。
① 数の多い方が常に有利、数の少ない方は常に不利、勝負は力関係で決まる
② 数が少ない方は、第一法則に従った戦い方をすること
③ 数が多い方は、第二法則に従った戦い方をすること
第二法則に従うと(広域戦・確率戦・遠隔戦の場合)、
兵力数が二乗倍になるので数が多い方が圧倒的に有利になるため、
武器効率を高めても数の少ない方は常に負ける。
だから、数の少ない方は常に第一法則で戦うこと(局地戦・一騎討ち・接近戦)です。
ここからランチェスター戦略の根本原理である
「弱者の戦略」と「強者の戦略」が導き出されるのです。
では強者とは、どんな時どこがどう強いのか?
小さければすべて弱者なのか?
いったい弱者と強者とはどんな定義なのか?
■【 弱者と強者の定義 】
一般社会では大きな会社を強者、小さな会社を弱者と呼びます。
しかし、ランチェスター戦略での考え方は違います。
ランチェスター戦略では
強者とは、競合局面において勝っている市場占有率1位の企業
弱者とは、競合局面において負けている市場占有率1位以外のすべての企業
これが強者と弱者の定義です
つまり、競合局面における市場占有率がポイントとなります。
ここでいう競合局面とは
①地域
②顧客
③商品
④流通
などです。
つまり、
①どこの
②誰に
③何を
④どう
の切り口です。
これ、重要です。マーカー引いておいてください。
例えば、
①地域なら、人口5万人の町のスポーツ用品で市場占有率(シェア)1位
②顧客なら、ある企業のある商品(例・文房具)購入金額のシェア1位
③商品なら、ビール(発泡酒、ワイン)では1位
④流通なら、ある販売チャネル(卸・代理店)でのシェア1位のように
会社の規模は小さくてもこれらの競合局面でシェアNO1を取ればいいのです。
この競合局面という考え方が大切です。
企業規模の大小ではないのです。
小さな会社ならすべて弱者!ではないのです。
小さくても日本一の強者の会社もあれば、上場している大企業でも弱者の場合があります。
だから、弱者は(多くの場合中小企業でしょうが)企業規模を大きくすることを考えるより、
①どこの②誰に③何を④どうという競合局面でのシェア1位をまず目指すべきなのです。
大きくなるより、シェア1位を目指して強者になる、と考え方を変えてください。
■【 弱者の戦略と強者の戦略はまったく違う 】
もう一度おさらいをすると
【ランチェスター第一法則】では戦闘力=武器効率*兵力数
【ランチェスター第二法則】では戦闘力=武器効率*兵力数2(二乗)です。
ここから言えることは、兵力数の少ない弱者は、
第一法則で戦うと損害量が少なくてすみ自軍に有利に戦いを進められるということです。
1対1で戦う状況に持ち込めば弱者も強者と戦えるのです。
個別撃破することです。
また、兵力数の多い強者は、逆に第二法則で戦うことで二乗作用を使って相手の損害量を多くできます。
つまり、弱者は第一法則で戦い、強者は第二法則で戦うことです。
だから、弱者の戦略と強者の戦略はまったく違う、まったく逆といえます。
戦い方が180度違うのですから、弱者が強者の戦い方をしたら目も当てられません。
しかし、多くの企業がここで間違えを犯します。
では、自分の会社で具体的にはどうすればいいのか?というと
まず、基本戦略として、
弱者は差別化戦略(=武器効率を高める)をすることです。
強者はミート戦略(=武器効率を同じにする)をすることです。
この基本戦略をベースとしてさらに5大戦法があります。
弱者は
①局地戦
②接近戦
③一騎討ち
④一点集中
⑤陽動戦(フェイク・ゲリラ)
これが弱者の5大戦法
強者は
①広域戦
②遠隔戦
③集団戦(確率戦)
④総合戦(物量戦)
⑤誘導戦
これが弱者の5大戦法
これを取るということです。
ランチェスター戦略とは何か?
【 ランチェスター第一法則 】とはどんなものか?
【 ランチェスター第二法則 】とはどんなものか?
【 ランチェスター法則からわかること 】
【 弱者と強者の定義 】
【 弱者の戦略と強者の戦略はまったく違う 】
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