射程距離理論=3:1の原理
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■射程距離理論=3:1の原理
ランチェスター戦略モデル式から導き出される、重要な概念のひとつに
【射程距離理論=3:1の原理】があります。
ランチェスターシェア戦略、市場占有率より、
上限目標値=73.9%と下限目標値=26.1%の和は100%。
ということは2者間の競争において戦いは決着します。
つまり、ランチェスターシェア戦略では、敵味方の力の差が、
上限目標値=73.9%と下限目標値=26.1%の比=3:1(正確には2.83:1)になると逆転が困難になると言えます。
したがって強者は、敵との市場占有率比を【射程距離】である3倍以上にしてしまえば、
2位以降の追随を許さない鉄壁な状態となるわけです。
ランチェスターシェア戦略【 射程距離理論 】では以下の二つの状況で使い分けます。
局地戦=単品での顧客シェア、細分化された市場シェアでは【3倍】
広域戦=全品目でのシェア、全域シェア、全国シェアでは【1.7倍】(ルート3倍)
つまり、競合に対して局地戦では3倍のシェアを目標にし、広域戦では1.7倍のシェアを目標にすることになります。
広域戦での射程距離は、自社を100とした場合、追いつける上位企業は170まで。
それ以上の差が開いたら追いつけないので、結論は、追わない、あきらめるということです。
ランチェスターシェア戦略、「射程距離」理論は別名「三一(さんいち)」理論とも呼ばれます。
これは、敵の3倍の兵力数・攻撃量で戦えば必ず勝てるということを意味します。
例えば営業活動であれば、一点集中で一つの会社に競合の3倍の訪問をすれば、武器効率(質)が少し劣っていても勝てるということです。
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■勝ち負けの分岐点3:1
ランチェスター戦略は、もともと戦争でどう勝つかという発想から生まれたものです。
人の生き死にかかわることですから真剣です。
ビジネスでは人は死にませんが、企業は倒産(つまり死)するのでこちらも真剣です。
では、本当の戦争の数字をみてみましょう。
グアム、サイパン、硫黄島での戦いの日米の兵力数は左の表のようになります。
グアム島というと今や観光のイメージですが、1945年は戦場でした。
日本軍1.8万人に対し、米軍6万人。比率でいうと100:333で約3倍の兵力差。
その結果、米軍残存数は五万人(83%が生き残る)と言う圧倒的な差となりました。
また、豊臣秀吉の過去の戦をみると、ほとんど3:1以上の兵力差をもって戦っています。
例えば、小田原城での戦いでは、秀吉軍20万人に対し北条軍3万人。
兵力比は20:3で約7倍です。
自分ひとりが7人に囲まれて戦うことを想像してください。
ちょっと勝てませんね、戦う前に降参するのが賢明です。
また、赤穂浪士の討ち入りのときも、3:1のルールで戦っています。
3人で1人を相手にしていたそうです。
局地戦、接近戦のときに3倍の兵力投入ですから、まさに弱者必勝の戦いのルールを守っています。
とてもいいヒントになりますね。
自軍の兵力をムダ死にさせないようにするために、自社に置き換えて考えてみてください。
ランチェスターシェア戦略では3:1と言う数字を重視します
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■一向二裏(いちこうにり)
一向二裏(いちこうにり)とは、山鹿素行がつくったといわれる兵法
一人に対して三人で戦う、戦い方
一人が相手(敵)に向かい、残りの二人で相手の後ろに回って戦うというもの
赤穂浪士の討ち入りで使われたという
三人で一人と戦うと、どんな強い一人の相手でも三人ならば倒せるということです
スポーツチャンバラで、大人一人に対して、子供三人でも一向二裏(いちこうにり)で戦えば圧勝するという
これが、ランチェスターシェア戦略の3:1の法則の実践の事例といえます
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